みなさんは「芸術写真」というものをご存知だろうか。
中国や韓国で流行しているアレである。
きれいな衣装を着てきれいに化粧をし、写真館で撮ってもらう。
ソフトフォーカスで肌のアラが隠れ、モデルのように写ってしまうアレだ。
実は今日、行ってまいりました。
うちの近くに住む青年海外協力隊の隊員のお姉さんに誘っていただいて
中国滞在の記念として残すために、チャレンジしてきたのだ。
隊員のお姉さんが目星をつけておいてくれた店に出向く。
「薇薇新娘写真館」。
結婚写真を主に請け負っているお店だ。
明るいショーウィンドウにはウェディングドレスや鮮やかなカクテルドレスが並ぶ。
うぅむ、なんだか不釣合いな場所に来てしまったような。
ま、今日はひとりじゃないし、なんとかなるだろう。
店に入るとさっそく店員が声をかける。
隊員のお姉さんが注文を取り付けてくれて、
今日は衣装3着+ヘアメイク+写真10枚のコースをすることになった。
全部で288元(=約4,600円)。
肉まんひとつ5角式換算法では×200で・・・、おぉ、約58,000円だ。
贅沢したんだなぁ。(T-T)
荷物をロッカーに入れ、衣装選び。
まずはカクテルドレスだ。
50着くらい壁に掛けられている。色とりどり、かたちも素材も目移りするほどだ。
私は薄い紫色のシンプルな形のドレスを選んだ。
本当はもっとシックな感じか現実離れしたふわふわしたのが着たかったのだが、
まぁ言ってみれば小姐のアドバイスに妥協したということだ。
着替えは更衣室があったのだが、なんと小姐の目の前で生着替え。
うっはぁ。
「内衣(下着)はとってね。」
さようですか。(T-T)
着替えを済ませて(あれこれ試着もしてみたが)ブースの外に出て
鏡を見てみてびっくり。
意外とよろしい。ぷぷ。
期待が膨らむ。
衣装を選んだらお次はメイクである。
胸元にタオルをかけられ、小姐に身を任せる。
今日は頼んだぞ。
眉をすばやく整え、ドーランのようなものを塗りたくり、
その上から色を重ねていく。
つけまつげをつけ、チークも濃い目にはたく。
見る見るうちに私の顔は変わっていった。
隊員のお姉さん曰く、「女優さんみたぁい!!」。
顔が出来上がったら今度はヘアメイクだ。
スプレーをかけながらこれまた手早く髪をまとめあげてゆく。
頭に花をあしらって完成。
最後に肩から指先まで念入りにドーランを塗られ、爪にはマニキュア。
あぁ、ここまでするならきれいに写るはずだわ。
メイクが終わるとカメラマンのお兄さんが現れ、
明るい窓辺に行くよう促された。
ソファに座らされ、「肩を落として」「からだをひねって」「あごを引いて」。
ワケの分からないまま指示に従っていくと、すんごいポーズになった。
媚びている。
しかし促されるままにっこり微笑んでみたり視線を宙に泳がしてみたり。
花を持ってみたり。立って壁にもたれてみたり。
知らず、モデル気取りである。(T-T)
・・・そんなこんなの繰り返しで、カクテルドレスとウェディングドレス、
チャイナドレスの3着の撮影が無事終了した。
妙にケバめの化粧は気になったが、それでもスタジオの中で
フラッシュを浴びて撮影されるというのは緊張するというよりも
面白い体験だった。
デジカメを持参したのだが撮影が許されなかったので今日の様子を
写真抜きでお伝えしなければならないのが残念だが、
今日の写真は3日後くらいにできあがるらしい。
また今日の店に赴いて、正式にプリントしてもらう写真を選ばなければならない。
いやぁー、楽しみだ。
・・・隊員のお姉さんと話していたのだが、他の人の写真を見ると
モデルきどりのポーズに「よくやるよ」と呆れるほどなのだが、
実際やってみるととても気分がよい。
ハマりそうだ。
もしかしたら帰国前にもう一度やってしまうかもしれない。
写真ができあがったら、写り次第ではこちらでも公開しようと思う。
そのときにも言うつもりだが、敢えて今日も言っておこう。
中国に来る機会があったら、女性はぜひ芸術写真に挑戦したほうがいい。
カップルで結婚写真を撮るのもよいと思う。
これは絶対、おすすめ。