あぁ、いい天気。
雨が降らず青空が一日中のぞいているのは最近ではめずらしい。
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ここのところ髪型がどうも決まらないので、
とうとうこちらで美容院に行くことを決心した。
中国への同化はとまらない。
だんだん自信もついてきたので、ここらへんで世界を広げておこう。
とはいえ、ひとりで行くのはあまりにも心もとないので
私のお世話をしてくれているカウンターパートの彭先生という
同い年の女の先生に付いてきていただいた。
髪型の方は、ちょっと前に前髪を切ったイメージにあわせてがしゃがしゃボブにするか
無難に長いままで(現在肩下5~10センチくらいのレイヤーです)ストレートにするか
さんざん迷った挙句、学生やN先生の奥さんから支持の高かった
長いままでストレートを選んで、
彭先生も同じストレートヘアなので、彭先生おすすめの店に行くことにした。
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市内のまんなかの歩行者天国の町、正陽街にその店はあった。
桂林で一番か二番目に勇名で人気があるというので期待して行ったのだが、
入ってみると暗くて小さい。場末のサロンという感じ。
そして従業員が無駄に多い。そのうえ私服なので客との区別がつかない。
入ってすぐ、何も言わないうちに(彭先生が言ってくれたのだけど)
一番奥の洗髪台に寝かされた。
この洗髪台、日本だとたいていいすに座ってから倒されて洗髪、という構図だが、
すでに寝ている!!
かばんを持ったまま流しにあたまを突っ込む形で仰向けに寝転ぶ。
アイヤー、こんなノリなのか!!
しかも洗っている間も顔の上にタオルやガーゼがかぶせられることもなく、
非常に無防備な状態で洗髪。
これから始まる美容師のテクに一抹の不安と怖いもの見たさの期待が入り混じる。
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しかし、施術(?)自体は日本と大して変わらなかった。
ストレートパーマ液を、レストランで料理を注文するようにメニューから
自分で選んだり(彭先生が選んでくれたが)あちこち席を移らされたりする以外。
しかし、一番キツかったのは髪の毛を乱暴に扱われたことだ。
私の髪の毛は、私の心同様非常に繊細で傷つきやすくできている。(←阿呆)
細めのくしでガシガシとかれ、しかも髪が絡んでいるのもおかまいなしで
やられた日にゃぁ血の気が引いた。
思わず「我来(うぉーらい=自分でやる)」といってくしを奪い取って
自分の思うように髪をとかしちまった。
ふっ、悪く思うなよ。
こんなこともありつつ、結果は上出来。
少しまっすぐじゃないとこもあるが、いつか気にならなくなるだろう。
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店を出て彭先生と別れてから、あまりにも気分がいいので歩いて帰ることにした。
バスで10分程度の道のり。
途中、解放橋から漓江の眺めも楽しめるし、七星公園が開いていれば
七星公園を通り抜けて帰ることもできる。
解放橋からは写真を何枚も撮り、渡りきったところで実際に川辺にも下りてみた。
漓江ではこどもが水と戯れ、ええ歳であると思われるおじさんが
大河の中を泳いでいる(!!!)。
はっきり言って、解放橋から下をのぞいたときに
川上から水中眼鏡をつけたおじさんが平泳ぎで流れてきたのには驚いた。
+++ あっ、目が合った!! +++
川辺では釣り人と話をしたり写真を撮ったりした。
あぁ、こうして写真ばかりが増えていく。
日本に帰ってから公開ということになりかねないのが恐ろしい。
その後七星公園に移り、工作証を見せて入場券を購入。
普通だと20元なのだが、工作証があると市民割引がきいて
2元で入ることができる。
この七星公園には、10月の国慶節のときに来て以来、来ていない。
なかには動物園あり、桂海碑林という文化財あり、駱駝山ありで
なかなか見所が満載な公園である。
今日聞いてみると、夜10時まで開園しているらしい。
これから通いつめるかも。
公園は緑に包まれていて広く、時間もゆっくり流れているようだった。
動物園は閉まっていたが、楽しかった。
七星公園を出たところで、ちょっと前に別の学校に派遣された
同僚の同い年の先生に会えたのもうれしかった。
5時15分ごろに正陽街を出て、学校に着いたのはちょうど7時だった。
食堂でごはんを食べてゆっくり帰った。
のんびりしたいい日だった。